キャリアオイルのお悩み別選び方(種類・特徴・効能・酸化しにくいかどうか)【お家でもアロマセラピーを!:マッサージ編】
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まずはこれらのページを読んでみてくださいね☆
さあ、お気に入りの精油は見つかりましたか?
もしも精油の香りを楽しむだけでなく、体に塗布する時には、必ず精油をキャリアオイルなどで薄めて使わなければいけません。
精油は絶対に
・肌に原液を直接塗らない
・飲まない
・目に入れない
・火気に注意して使う
・子供の手の届かないところに保管
・妊娠中、薬服用中などの方は医師に相談して使う
これらを守って使ってくださいね☆
私の他のページを読んでいただいた方はもうお分かりかと思いますが、精油っていい香りがするだけのものではないのです。
そのいい匂いの中に、体や心に働きかける成分が入っているんですよ☆それぞれの精油で持っている力が違うのですが、それは別のページで書いていますので、今日はマッサージする時に精油を薄めるためのキャリアオイルについてお話しします。
キャリアオイルとは:3種類のキャリアオイルについて
精油=エッセンシャルオイルとキャリアオイルはどちらも”オイル”とついていますが、科学的に異なっていて、特性も違います。精油は簡単にそして完全にキャリアオイルに混ざって溶けます。
この表を見るとわかるように、キャリアオイルは蒸発しない、非揮発性なので、例えば紙に垂らしてみるとオイルが残ります。これは潤滑としての性質を表します。また、精油も同じように紙に垂らしてみると、色のついたシミを残すのですが、紙の上に油の跡は残りません。
キャリアオイル(Carrier oils)という言葉からもわかるように、Carry=運ぶということで、キャリアオイルは体内に精油を”運ぶ”、浸透させる役割をします。そして、潤滑の役割で、マッサージの動きをより滑らかにしてくれるのです。また、キャリアオイルは、精油の揮発性を抑えてお肌の表面に長くとどめておくことで、精油の体内への吸収量を増やす役目も果たしています。
ちなみに、料理に使うクッキングオイルはアロマセラピーには適していません。アロマセラピーでキャリアオイルとして使うオイルは、精製されていない、そしてできればオーガニックのものを使うのがオススメです。
調理用のオイルは精製されていて、漂白される時に、オイルが持っている成分を失っていることがあるからです。また農薬を使って育てられた植物を原料に作られたオイルも、無農薬で育てられたものよりも成分が失われていたり、農薬の成分がオイル内に含まれてしまっていることがあったりするので、なるべくオーガニック(無農薬)のものがより効能を期待できていいかなと思います。
キャリアオイルは、大きく3種類に分けられます。
・一般的なキャリアオイル
・専門的なキャリアオイル
・浸軟キャリアオイル
の3種類です。
それぞれに該当するキャリアオイルの特徴を、主要成分、効果効能、酸化しやすいかどうか、使い方などお伝えしていきますね☝️
一般的なキャリアオイル
精油は数種類をブレンドして使う方がいいのですが、キャリアオイルも同じことが言えます。一般的なキャリアオイルに専門的なオイルをブレンドして使うのがよりオススメです☆
一般的なキャリアオイル、ベースオイルとして使うオイルにはサンフラワーオイル、スイートアーモンドオイル、グレープシードオイルなどがあります。ちなみに、これらのキャリアオイルは精油なしでもマッサージオイルとして使うことができますよ。
この一般的なキャリアオイルは、コストや肌触りなどで選ばれています。
サンフラワーオイル
私はよく、サンフラワーオイルをベースオイルとして使います。アレルギー反応を起こしにくく、赤ちゃんにも使うことができます。お肌を柔らかくしてくれ、保湿効果もあります。伸びもよくマッサージしやすいですし、誰にでも使いやすいオイルです。また、オレイン酸が豊富に含まれているサンフラワーオイルは酸化しにくいので保存もしやすいです。(オレイン酸ではなく、高リノール酸のサンフラワーオイルもあるが、そちらは酸化しやすい)
サンフラワーについては以前も書いたのでよろしければご覧ください☆
グレープシードオイル
○グレープシードオイルの特徴○
学名:Vitis vinifera
科名:ブドウ科
抽出部位:種
抽出法:高温圧搾法
原産:フランス、イタリア、スペイン、チリなどワインの産地
香り・色:ほぼ無臭、無色〜黄色
有効成分:不飽和脂肪酸(リノール酸、オレイン酸)、ビタミンE、ポリフェノール
効果効能:
抗酸化作用
保湿効果
収斂作用
キャリアオイルは低温圧搾法で抽出されるものが多いです。が、グレープシードオイルの原料であるブドウの種には、たったの13%程しか油分が含まれていないので、低温ではオイルが取れず加熱してオイルを抽出しています。
このブドウの種は、ワインの蒸留後に残ったものを使うので他のオイルに比べて比較的安価ですし、質感も軽くベタつきが少ないのでマッサージなどにも使いやすいオイルです。初心者の方にもオススメのオイルですよ。ただ、少し酸化しやすいので保存には注意してくださいね。
ホホバオイル
厳密にいうと、ホホバオイルは”液体ワックス”で、オイルではありません。
○ホホバオイルの特徴○
学名:Simmondsia sinensis
科名:ツゲ科
抽出部位:種
抽出法:圧搾法
原産:南カリフォルニア、アリゾナ、メキシコ北西部の砂漠地帯(自然生育)
香り・色:かすかに甘いがほぼ無臭、金色
有効成分:脂肪酸
効果効能:
抗炎症作用
乾癬、湿疹、日焼けに
あかぎれ、オムツかぶれにも
皮脂に似た分子構造→肌の酸性バランスを整える
過剰な皮脂産生をコントロール
注意:アレルギー反応を起こす要因となる恐れがある
ホホバオイルは軽い質感で、皮脂にとても似ています。浸透性が高く、効能としては保湿、乳化作用が高いです。そして、何年も化学変化を起こさない=酸化しにくいことで知られています。熱に対しても安定していて、低温下で固まってしまうのですが、10℃ほどでまた液体に戻り、そういったことを繰り返しても品質が劣らないとされています。そういう意味で扱いやすいオイルですね。
専門的なキャリアオイル
専門的なキャリアオイルは、肌への影響を考えて選ばれます。先ほどの一般的なキャリアオイルよりも粘り気があり、少し重たい感覚です。また、コストも高めでもあります。専門的なキャリアオイルには、アボカドオイル、マカダミアオイル、オリーブオイル、セサミオイル、小麦胚芽油(ホワイトバーチーオイル)、などが含まれます。
コストや肌触りを考慮して、一般的なキャリアオイルに5〜25%ほど専門的なキャリアオイルを混ぜて使うのがオススメです。
浸軟キャリアオイル
そして、浸軟キャリアオイルとは、サンフラワーオイルなどの植物油に花をつけておいたものです。
花をオイルに数週間浸して太陽の下で花のエキスを浸出させたものなのです。未精製の状態で、濾過されただけのオイルなので、植物本来の有効成分が豊富に含まれています🌱
この分類のオイルには、アルニカオイル、カレンデュラオイルなどがあります。
お悩み別キャリアオイルの選び方:効果効能、使い方や酸化しにくいかどうか
それでは、お悩み別にオススメのキャリアオイルをお話ししていきますね🤗
お肌が乾燥している
一般的なキャリアオイルである、サンフラワーオイルも保湿には効果があるのですが、サンフラワーオイルにより保湿効果の高いものを加えるのがいいと思います。
スイートアーモンドオイル
スイートアーモンドオイルも、ベースオイルとして使うことができますが、ねっとりした感じの使用感なので、サンフラワーオイルなどに10%ほどの割合で混ぜて使うと伸びがいいです。
○スイートアーモンドオイルの特徴○
学名:Prunus dulcis
科名:バラ科
抽出部位:種(仁)
抽出法:低温圧搾法
原産:中東、地中海沿岸、カリフォルニア
香り・色:甘いナッツの香り(未精製オイル)、淡い黄色
有効成分:ミネラル・たんぱく質が豊富、ビタミンA、B、Eを多く含む、必須脂肪酸EFAsが高い
効果効能:
皮膚軟化作用がとても優れている
皮膚の乾燥軽減、滋養、炎症の鎮静促進
湿疹、乾癬、皮膚炎、うろこ状の皮膚によるかゆみの緩和
日焼けによる火傷の鎮静
禁忌:ナッツアレルギーの方
スイートアーモンドオイルはサロンなどでもよく使われるオイルですが、ナッツアレルギーの方は使えませんでので気をつけてくださいね!
また、安いスイートアーモンドオイルだと、溶剤抽出法という方法で作られているオイルもありますので、低温圧搾法のものを使うのがオススメです✨
また、スイートアーモンドオイルは酸化しやすいオイルなので、なるべく早く使い切る方がいいです。乾燥したお肌、日焼けをしてしまったお肌にもオススメのオイルです。お顔のケアにもいいと思います。
足が重い
足が重い方、静脈瘤がある方にもオススメなのがカレンデュラオイルです。
カレンデュラ(マリーゴールド)オイル
お肌の治癒力がとても強いので、アロマセラピーに欠かせないオイルの一つです。
○カレンデュラオイルの特徴○
学名:Calendura officinalis
科名:キク科
抽出部位:キンセンカ・マリーゴールドの花
抽出法:浸出法
原産:地中海沿岸部
香り・色:やや強い香り、オレンジ色
有効成分:βカロチン(色素)、フラボノイドグリコシド、ビタミンA、レジン、サポニン
効果効能:
抗炎症作用
創傷治癒
切り傷、痔、切れ痔に
筋肉の緊張やけいれんに
褥瘡、うちみ、潰瘍に
静脈瘤に
皮膚炎、湿疹、発疹に
皮膚の再生を助ける→皮膚の乾燥、荒れ、ヒビに
カレンデュラオイルはお花をオイルにつけて作られたオイルなので、お花のオレンジ色がオイルについています。その色素βカロチンも有効成分の一つです。
カレンデュラは昔から「心と精神を慰める”ヒーラー”」の薬草として使われて来たそうです。お肌にとても有効で、乾燥肌、お肌に炎症のある方にはもちろん、妊娠中の方も使えるので、妊娠線(ストレッチマーク)の予防にもオススメです。また、お肌にお悩みのある方だけでなく、筋肉に張りがある方や、静脈瘤の方にもいいので、脚に使うのにオススメです。(ただし、静脈瘤のある方はマッサージはオススメしません。軽く塗布するくらいがいいです。)
肩こり・筋肉痛がある
筋肉や関節に炎症がある方にオススメなのはアルニカオイルです。
アルニカオイル
アルニカはヨーロッパで昔から「ころび傷の万能薬」と呼ばれ、家庭に常備する薬草として使われて来た植物です。
○アルニカオイルの特徴○
学名:Arnica montana
科名:キク科
抽出部位:花
抽出法:浸出法
原産:ヨーロッパ
香り・色:ほのかに香ばしい香り、黄褐色
有効成分:アルニシン、フラボノイド
効果効能:
・鎮痛作用、血行促進作用、抗炎症作用
↓
筋肉や関節の腫れに
あざや痛みに
幹部の歪み、捻挫に
・組織の弾力性向上
・循環系up
アルニカオイルは、その作用から、打撲や捻挫、外傷、肌荒れなどに対してよく使われます。肩こりがある方にはもちろんオススメですし、運動をよくする方には、スポーツ後のマッサージにも最適のオイルです。
セルライトが気になる
体のセルライトや、脂肪が気になる方には、アボカドオイルがオススメです🥑
アボカドオイル
私も足のセルライトがちょっと気になって来た時には、このアボカドオイルをバスソルトに混ぜて入浴します。脚全体のケアにお店でもよく使います。
○アボカドオイルの特徴○
学名:Persea gratissima
科名:クスノキ科
抽出部位:果肉
抽出法:乾燥後、低温・常温圧搾法
原産:アメリカ
香り・色:熟した果実の匂い、深緑色(未精製)
有効成分:必須脂肪酸、たんぱく質、ビタミンA・E、カリウムなどのミネラル、レシチン、ステロール、非常に栄養価が高い
効果効能:
レシチンが脂肪細胞を分散
皮膚軟化作用→乾燥・成熟肌・湿疹肌に
天然の日焼け止めとしても
細胞の再生促進
関節痛にも
注意:低温で凝固
他のキャリアオイルよりも、お肌によく浸透し、吸収されます。粘り気が強いオイルです。
脂肪や、セルライトが気になる方だけでなく、お肌のケアにもとても良いので、マカダミアオイルと組み合わせてスキンケアに使うのもオススメです。お肌を再生してくれますし、天然の日焼け止めとしても使えます。
アボカドオイルに含まれる脂肪酸はオレイン酸が多いので、酸化しにくい種類ではあります。また、低温では有効成分が沈殿してしまうので、常温で保存してくださいね。
日焼けをしてしまった
海やプール、スポーツなどで全身に日焼けをしてしまった時には、スキンケアに有効なアルガンオイルを混ぜるといいです。
アルガンオイル
○アルガンオイルの特徴○
学名:Argania spinosa
科名:アカテツ科
抽出部位:種
抽出法:低温圧搾法
原産:モロッコ
香り・色:ナッツの香ばしい香り、黄金色
有効成分:不飽和脂肪酸(オレイン酸)、ビタミンE、必須脂肪酸、
効果効能:
瘢痕形成作用(簡単にいうと傷跡を綺麗にする作用)
炎症を減少
細胞機能を改善
細胞賦活作用、皮膚再生
皮膚老化防止
禁忌:ナッツアレルギーの方
アルガンオイルは、モロッコのサハラ砂漠に唯一存在する”アルガンツリー”という木から少ししか採れない希少なオイルで、お値段も高いです。
美容オイルとして有名ですよね✨スキンケアにとても有効で、日焼けで痛んだ肌を落ち着かせてくれるので、日焼け後のお手入れにオススメです。
アルガンオイルは酸化しにくいオイルですが、お肌にはなるべく新鮮なオイルを使うのが望ましいので、数ヶ月で使い切るのをお勧めします。
キャリアオイルもいろいろ種類があるのがわかりましたか?あなたにあったオイルはどれでしたか?☺️
オイルは数種類を使い分けるのがオススメです。毎日毎日同じものばかりを使い続けるとアレルギーを引き起こしてしまう可能性もありますし、いろいろな成分を取り入れた方がより効果が期待できます。
先ほども言いましたが、一般的なキャリアオイルに5〜25%ほど専門的なキャリアオイルを混ぜて使うといいですよ。ちなみに、5〜25%ほどというのは全体の量を20mlとすると、専門的なキャリアオイルが1〜5ml、残りが一般的なキャリアオイルというように加えるということです。
キャリアオイルに対する精油の量
キャリアオイルに対する精油の濃度は1%以下になるようにブレンドしてください。精油は一滴が0.05mlとされているので例えば20mlのキャリアオイルに4滴ほどまでの精油を加えるということですね。
そして、キャリアオイルは酸化しやすいものもありますし、精油も長時間空気に触れると成分が失われてしまったりするので混ぜたらなるべく早く使いきりましょう。できれば、使うたびにブレンドするのがオススメです。
アロマオイルでセルフマッサージ
これまでのお話を参考にしていただいて、アロマのブレンドオイルを作り、早速マッサージしてみましょう。アロマのオイルのブレンドはちょっと難しいでしょうか?
それでは例えば、女性のお悩みに多い、脚のむくみ、セルライトが気になる方用のブレンドを例に作ってみましょう。
例:脚のマッサージにオススメのブレンド
○ブレンドするオイル○
キャリアオイル
サンフラワーオイル・・・17ml
アボカドオイル・・・3ml
精油
グレープフルーツ・・・2滴(光毒性があるので夜の使用)
サイプレス・・・1滴
ゼラニウム・・・1滴
こんな感じのブレンドがいいかなと思います。全てを容器に入れて、しっかり混ぜて脚全体にぬれるくらいの量を手に取ります。
オイルを塗布して足先から脚の付け根に向かって流すようなイメージで揉んでいきます。
足先にたまったものを心臓に戻す感じです。
痛くないくらいの力でOKです。アロマがお肌から浸透するので、実は揉んだりしなくても塗るだけでも意味があります。ただ、セルライトが多い方は少し痛いかもしれませんが、セルライトを潰すような感じでケアしてみてくださいね!
このオイルはもちろん、脚だけでなく上半身にも使えますよ。お肌の乾燥状態にもよりますが、だいたい20mlくらいで全身に使えると思います。もし残った場合はバスソルトに混ぜて、お風呂に入れるといいですよ🎶
お家でもアロマセラピーを!
簡単にオイルのブレンドの例などもお伝えしましたが、いかがでしたか?いろいろなブレンドでアロマセラピーをぜひお家でも楽しんでくださいね!!
○キャリアオイルオススメのまとめ○
⭐️サンフラワーオイルやグレープシードオイルに専門的なキャリアオイルを5〜25%混ぜて使う
⭐️精油を入れる場合は精油が1%以下になるように混ぜる
⭐️アレルギーのある方は使うオイルに注意
⭐️キャリアオイルはそれぞれ酸化しにくさが異なるので保存に注意
🌟肩こりにはアルニカオイル
🌟セルライトにはアボカドオイル
🌟乾燥にはスイートアーモンドオイル
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